インドネシアの底知れぬ闇、増え続ける人さらい

インドネシア国内で近年急激に人が消えている。

 警察の公式発表によれば行方不明、失踪は年々増え続けており、ここ半年だけで十万単位の人が行方知らずとなっているという。今まで警察は本腰を入れて捜査せず、家出などで片づけてきた。

 昨年九月、長らく手を付けられることの無かった腐敗したインドネシア警察に政府からの改革刷新のメスが入った。これにより警察長官以下幹部らが大幅に入れ替わり、それまで機密情報だった捜査資料の“グラスノスチ”が行われた。その中に奇妙な事件の資料が幾つもあったのである。

 その資料に載った全ての事件は自殺として処理されているのだが、手足を縛られて首を吊っていたり、並大抵の人が持てる重さではない巨大なタイヤを体に括りつけて入水したり等々…素人目から見ても明らかに自殺ではない事件が全て自殺として処理されているのだ。

 インドネシアの闇事情に詳しいA氏によると、これは最大のマフィア“デワメダン・サウダラ”による仕業であり、これらは警察が今よりも大分腐っていた時代で、マフィアと強力に繋がっていた時代のものであり、今ではこうした大っぴらな殺人はもう行われていないという。

 A氏によると、さらわれた人は決して表に出さずに闇の見世物小屋に売られるか、強制労働、臓器売買、だるま、人身売買になる可能性が高いが、どうなるかは氏でも分からないという。一部の研究機関や病院にホルマリン漬けにして臓器を売り出しているという黒い噂もある。

どちらにせよ、二度と帰ってくることは無い事は確かだ。

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