出典とされる文選司馬相如・上林賦
ガジャ・マダ大学の東洋文学科卒で、漢字文学に精通している首相が、定例会見にて日本で新たに定められた元号について言及した。
「新たな元号は“奏和”(soh-na)というそうですね。出典は“奏陶唐氏之舞、聴葛天氏之歌、千人唱万人和”の一節だそうで。史記五帝本紀第一でしたっけ?
…(部下の耳打ち)
あぁ、文選司馬相如・上林の賦の一節でしたか。失礼しました。
“奏”という字には申し上げる、演奏するという意味の他に“成し遂げる”という意味があります。また、“和”(na)という字は本来は“wa”と発音し、“平和、協調、穏やか、整う、争いを鎮める”等、数々の平和や安定に関するプラスな意味があります。また、日本人や日本の雅称でもあります。緊張が続き、中々“和”になれることは難しいかもしれませんが、日本という不死鳥の国の力で、奏(な)して頂きたいと思います。」
中国人よりも詳しいと言われる、首相の隅々まで行き渡る文学の知識で、そろそろ客員教授辺りになってみても良いのではと会見を見て心底思った。何と彼は一節を聞いただけで出典を当てようとしたのだ。外れたものの、驚いたことにその時会見の机の上の部下が用意した書類には出典を書いていなかったという。
当時、事情を知る横に立っていた部下が目を丸めて驚いていたのはそういう事だったのだ。
コンパス・ジャカルタ紙日本語版
0コメント